5月23日、横浜市会では、補正予算案を含む26件の市長提出議案に対する関連質問が行われました。日本共産党からは、大和田あきお議員(戸塚区選出)が登壇し、市独自の保育士配置の更なる拡充、「貧困ビジネス」を規制する条例改定、スクールカウンセラーの配置拡充、校内ハートフルの専用教室の確実な確保などを求めて、山中竹春市長や下田康晴教育長などに質問しました。
今回の補正予算案では、学校でのいじめ再発防止対策として、市立中学校、高校、特別支援学校のスクールカウンセラー(SC)の配置を週1回から2回に増やすことなどが示されました。
現在、市全体のスクールカウンセラーの人員数は、小・中・高・特別支援学校合わせて150名から160名であり、この人員で対応した相談件数は、2022年度のカウンセラー1人当たりの対応相談件数は570件にのぼります。(小学校で52,220件、中学校で約36,000件、高校で約2,800件、特別支援学校で約200件)
小学校でのスクールカウンセラーの配置増とスクールソーシャルワーカーの更なる増員を
大和田議員は、今回の拡充の提案で、カウンセラー50名前後の拡充が中学校等で進むことは大変期待できると述べつつ、小学校でもスクールカウンセラーの配置を拡充すべきと求めました。また、法律や福祉制度の専門知識を有しているスクールソーシャルワーカー(SSW)も、いじめ再発防止に向けた学校体制の強化に向けてなくてはならない存在であり、増員を進めるよう求めました。
他の自治体なども研究しながら取り組んでいく
…下田教育長答弁
下田教育長は、スクールカウンセラーについて、今回の補正予算では現場の声を踏まえるとともに短い期間で確保が可能なスクールカウンセラーの人数も勘案し、複雑で深刻な悩みを抱えやすい思春期にある中学校・高校・特別支援学校の支援を先行し充実を図った。今後いじめ等に関する総合的な相談の仕組みづくりについては、小学校におけるスクールカウンセラーの拡充も含めて、他の自治体なども研究しながら取り組んでいくと答弁しました。
スクールソーシャルワーカについては、家庭や地域と連携したいじめや不登校対応などにおいて、その果たす役割は非常に大きいと認識している。今回は児童生徒を心理的に支援をするスクールカウンセラーの配置の充実を先行して取り組むこととしたが、スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーとの効果的な連携、役割分担を見極めた上で総合的な仕組みを検討していくと答弁しました。
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