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ヨコハマ新時代に向けスタート台に立った予算案
進めるのは市民の声と運動!!
横浜市の2022年度予算案の発表にあたっての団長談話(要旨)
山中竹春市長が初めて編成した2022年度横浜市予算案が本日発表されました。多くの市民が注目していた「中学校給食の全員制実施」と、敬老パス自己負担ゼロ(75歳以上)・子どもの医療費ゼロ(0才~中学生)・出産費用ゼロ(基礎的費用)の「3つのゼロ」実現という昨年夏の市長選挙で山中市長がかかげた公約に対する予算上の扱いは、いずれも庁内で検討体制を整備するというものです。自民党、公明党の強い抵抗で「いずれも見送り」との一部報道に接していたので、この対応でほっとするとともに、市長選挙で示された民意と願い実現にむけて更なる奮闘を市長に期待するものです。
気がかりなのは、中学校給食の行方です。検討でめざすのは「より多くの生徒への給食の提供」とあるように、「全員制」の言葉が消えてしまったことです。現在の選択性を最善とする自公が多数を占める議会対策だとしたら、大切にすべきは市民との約束です。今予算案で「3つのゼロ」の各事業について現行の自己負担額を軽減する手立てが一切講じられていないことは、負担ゼロ化にむけての本気度が問われます。この点については市長に再考を求めます。新型コロナ対策では、感染症対策を迅速・集中的におこなう体制として感染症対策・健康安全室を新設するとしています。総額2041億円を充てて、「再びの感染拡大に対する備えをしつつ、経済再生を図る」としています。
市長公約実現に向けたプロジェクト創設
「次の横浜を創る政策プロジェクト」を立ち上げ、5千万円を投じて、子育て世帯に優しい施策や企業に選ばれる施策など検討するとしています。選挙公約を確実に実行に移していこうとする市長の姿勢を見ることができます。設置される政策プロジェクトではメニューだけでなくスケジュールまで踏み込む熟議が待たれます。党市議団としてもその論議に資する提案を積極的に行っていきます。その際、コロナ禍をうけて大都市の在り方が大きな変貌を迫られているにもかかわらず、「行政の継続性」の名の下に、上瀬谷開発や、都心部・臨海部開発には従前どおり巨費を投じるだけでなく、新たな大型開発まで計画していることは見過ごすことはできません。これらの見直しを3つのゼロ等の財源確保の決め手として求めます。
昨年は自民党、公明党から、中学校給食は現制度が最善のもの、3つのゼロは財源がない、公約は無責任だと市長批判の大合唱が起こりました。厳しい財政状況にしたのは誰か、市債残高を膨張させて、財政を硬直化した責任は歴代市長を支えてきた自分たちにあることを全く反省していません。両党が過半数を占める議会の現状からして、市長公約を実現する道のりは決して平坦ではありません。今予算案にもその厳しさが表れています。
市政を動かすのは市民
市政を動かすのは市民です。公約実現こそ市民本位の市政を前に進めるとの世論と市民運動を大きくすることにこれまで以上に頑張らねばと決意を新たにしたところです。
ヨコハマ新時代が幕開けするようともに力を合わせましょう。
日本共産党横浜市会議員団 団 長 あらき由美子