精神科医、支援団体からリアルな報告
党市議団主催のオンライン企画開催
日本共産党横浜市議団は19日、横浜IRカジノ計画を切るオンライン番組の第2弾、「ちゃんと知ろう!ギャンブル依存症の怖さ」を放送しました。精神科医の野末浩之医師と、ギャンブル依存症者の家族を支援するNPO法人ギャンブル依存ファミリーセンター・ホープヒルの町田浩之氏に出演していただきました。また、募集した市民意見は番組内で紹介しました。
非常に厳しい依存状態、家族も苦しめる恐ろしい病-野末医師
野末医師は、依存症の研究が進むアメリカ精神学会の最新情報をもとに、ギャンブル依存症とはどんな病なのかを解説。ギャンブル依存症障害)になると、興奮を得たいがために、掛け金の額を増やして賭博をする要求が強くなる。失ったお金を取り戻そうとより高額の掛け金や危険を伴う賭博を続けたいという欲求にかられる。目的が賭博行為そのものになる。賭博へのめり込みを隠すために家族や周囲に嘘をつく。賭博のために重要な人間関係、仕事、教育、職業を危機にさらす、失うなどの事態を引き起こすと話します。さらに、当事者は依存症に陥っていることを否定し、苦しさの原因はお金にある(たまたま負けたから悪い)と思い込むのも特徴の一つと指摘。アメリカの研究では依存者の約17%が自殺を計画した経験があったと紹介。ギャンブル依存症は、本人に大変な苦しみを与えるだけでなく家族をも苦しめる恐ろしい病だと話しました。
人間を狂わす、子どもに連鎖する…賭博なくすことが唯一の治療―町田氏
町田氏は、約40年の支援経験の中から、ギャンブル依存症の家族がどんな苦しみを抱えているのかを紹介。この病は、人間を狂わせるだけでなく、親から子どもにも連鎖してしまう根が深いものだと指摘。一番の治療・支援は、賭博を無くすことだと強調。横浜市の役割は市民を幸せにすることだが、カジノをつくれば苦しむ人が桁違いに多くなる。これは行政がやって良いことではないと述べました。
また、横浜市の依存症対策は日本の中ではよくやっている方だが、世界的に見たら20年遅れている。予算のかけ方が全然違う。行政はもっと専門性を高める支援策を真剣にやってほしいと訴えました。
市長選挙でカジノ反対の市長を
古谷副団長は、IRカジノを押し進めている横浜市は、本日紹介されたような「負」の面の検討をまともにしていないと述べ、専門家の指摘や市民からよせられた要望を議会にぶつけていくと強調。その上で、8月22日の市長選挙でカジノ反対の市長が誕生すればカジノはとめられる。全力をつくすと話しました。
録画で見れます!
「ちゃんと知ろうギャンブル依存症の怖さ」団ホームページでご視聴を!
「カジノなしの山下ふ頭再開発へ」もぜひ!
PDF版はこちらです。