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栄区上郷猿田地区における開発計画が中止に!
3月1日、「栄区上郷猿田地区における開発は事業者が断念されました」と各メディアは報じました。粘り強く開発の不当性を告発し、署名を集め、議会陳情、都計審傍聴と頑張りぬいた住民運動の勝利です。
上郷深田遺跡を含む上郷猿田地区とは
横浜市が2014年1月17日に受理していた、東急建設株式会社からの栄区上郷猿田地区における都市計画提案は、貴重な生態系や自然が残されたエリアの開発であり、飛鳥時代から平安時代にかけて製鉄所だった上郷深田遺跡もふくんでいます。住民は広範な市民と共に自然を守れ、遺跡を生かせと運動を続けてきました。
危険極まりない大規模盛土など強く抗議
横浜市は、2015年6月に東急建設の提案を実質的に承認しました。党市議団は、都市計画手続きを中止し、都市計画の決定が必要との「評価」をやり直して開発不許可とするよう、林市長あてに申し入れました。計画の見直しと環境保全を求める署名数は11万7千筆にも上りましたが、この圧倒的多数の市民意見を無視して、営利を目的とする開発事業者の提案をほぼそのまま容認した市の判断に対して議会でも厳しくその誤りを指摘してきました。
内容不明の建設廃材も含まれていると言われている盛土の上にさらに10m以上も盛土をするという危険極まりない新たな大規模盛土を形成するものであること、蛍が飛び交う沼地は水の流れが絶えない不安定な地盤であること、ここが開発されれば、ゲリラ豪雨などを受け止めていた自然環境が無くなり、環状4号線付近に大雨が流れ込む危険性が高くなることを重大な問題点としてあげてきました。
住民自治を無視した横浜市都市計画審議会
あきらめなかった住民運動
2018年1月15日、大勢の市民が傍聴する中で、横浜市都市計画審議会では多くの懸念の声を無視し、都市計画を認める答申を出し、3月15日に市は決定しました。
しかし、その後、ボーリング調査が再度されることになり、私たちが議会で軟弱地盤であることや盛土オン盛土の酷い開発であることを告発し、市民は議会のたびに、水害誘発や、土砂災害の危険性を指摘する請願陳情を繰り返していました。これらの動きが、再度のボーリング調査へと動かしたものです。計画中止の裏には住民のたたかいがあったのです。