水道料金10%~12%値上げ 示される
結論ありきで進めることは認められません
横浜市水道局は、今年1月に、水道料金体系の見直しを含む「横浜水道中期経営計画(2020年度~2023年度)」素案を発表。1月14日~2月12日の市民意見募集を経て、3月31日に正式な計画として発表しました。
596件の市民意見
中期経営計画に寄せられた市民意見は311通、596件で、その内434件が、水道料金の値上げに反対もしくは懸念を表明する声と、水道事業の民営化につながりかねない事業方式(DB・DBO方式※)への反対意見でした。
水道局は、これらの市民意見について「今後の事業・取組の参考にする」としていますが、これらを反映した修正・変更は行っていません。これでは、市民意見を募集した意味がありません。
10%~12%の値上げ案
市民意見募集後に示される
市民意見募集終了後の3月16日の水道・交通常任委員会に水道料金の値上げ案が示されました。内容は、2021年4月から「10%程度」引き上げる案と、2019年度の決算次第では「12%程度」まで引き上げる案の2つが示されました。
水道事業の民営化については、市会常任委員会の場で否定したものの、事業の運営を民間事業者に委ねるDB・DBO方式※は進めるとしています。
今年9月に議決し、
来年4月から値上げに
今後の進め方としては、今年9月に水道料金改定議案を市議会に提出、議決を受け、10月~来年3月にかけて利用者に周知し、来年4月から実施するとしています。
市民に意見募集した中期経営計画素案では、「料金体系の見直し」としか示さず、具体的な料金の値上げについては言及していませんでした。値上げは市民生活に大きな影響を及ぼします。その是非について一度も市民に問うことをしていません。多数の値上げ反対の声が寄せられる中、このままスケジュール通りに押し進めることは認められません。
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DB方式:デザイン・ビルド方式=民間事業者に設計、施工を委託
DBO方式:デザイン・ビルド・オペレート方式=民間事業者に設計、施工、運営を委託
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